2018-07-08

もう1年早くその言葉を私にいってくれればよかったかもなあ。

こうやってブログを書く場合、空気を読める人は「日本各地で被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます」……って書き始めるべきなのでしょうが、ごめんなさい、そこまで書けません。でも心配ですね。

毎年水害はひどいものがありますね。これが信心深い方々に言わせると、平成時代の天災の多さは、実のところ天皇家の祈りが足りないからだと言うのかもしれませんが、これは単に気候変動の問題ですよ。

喉元過ぎれば暑さを忘れる?ぽっぽこぽっぽこ天然ガス燃やしてる場合じゃないですよね。
東京が奇跡的にここまでの水害を逃れているのは、排水処理・下水道処理にものすごいお金をかけているからです。ここ数十年。私がまだ学生の頃なんで、杉並のあたりは浸水していたと記憶していますが、いまはそうではないですよね。それも排水設備が整ったからではないでしょうか。
今の渋谷駅の大改装も地下は排水処理をより効率的にするためじゃなかったかな。
だから東京でクーラーガンガンかけていても、高額所得者が住むあたりはびくともしないわけです。
それに対して、東京の東側のスーパー堤防については、もはやどうなってるのかわかりません。だったらそっちも取り入れるにせよ、別の技術をいれるにせよ、ちゃんとしないとフェアじゃないと私は思いますが、わかりません。

私は徹底的な原発反対派でもありません。廃炉にするにしても、どう考えてもそのための技術がいるわけですし、予算も必要です。むしろ、どうやってこの将来性のない発電方法を最終的には廃止に向かってソフトランディングさせるかが問題なんじゃないかと思います。

東日本大震災からもう7年以上たったいま、太陽光発電・風力発電等の再生可能エネルギー生産のコストは世界的には技術の進歩によってかなりお安くなり、あの原発大国フランスでも老朽化した原発施設をどうするか……また新たな原発施設にすべきなのか、それとも再生可能エネルギー発電所にするべきなのか、意見が分かれているようです。ましてやクリーンテック技術推進にフランスの将来を託しているマクロン大統領の場合、どうなるんでしょうか。

そう、原発大国フランスでさえそう言われています。再処理技術もきちんと持っている国でさえね。外国に原発技術を売りに行く場合、じゃあ、日本は競争力はあるんでしょうか? 確かフランス政府はマクロンが大統領になる前のオランド時代にアレバに増資しています。その前年12月に三菱重工はアレバに巨額投資する決定をして、実際そうしていますが、合弁事業だったら大丈夫ぐらいに思っているんですかね、経産省は。いいかげん目を覚ましたほうがいいと思うな。原発の何が問題って発電そのものはともかくとして、それにともなう放射性物質による汚染度をどこまで低減できるか、再処理できるかのコストなのだし。

で、日本は再処理技術ってあるんでしたっけ?施設は稼働してるんでしたっけ?

ルノー日産三菱云々いってる場合じゃ無くて、むしろ日本が日本のお金と将来を心配しなきゃいけないのはこっちだと思います。太陽光発電、風力発電の技術に関しては中国に完全に置いていかれてしまっているようですし。

東京に住んでいると、同じ国でこんなに災害にみまわれている方々がいることに鈍感になりがちです。
私ものんびりW杯の試合を視聴したり、オウム事件死刑確定者の7人の処刑についてのニュースに目を向けがちになります。

ですが、毎夏、国内の特に地方を旅行すると、ビルに入っても室内に入ってもこんなに暑いのかと思ってしまいます。ちょっと東京を出れば、そう、発電量が不十分のためなのか、冷房は控えめにしている地域ばかりです。もはや地方には親戚が居ないに等しい自分の見識の甘さには毎回自己嫌悪に陥るほどです。

じゃあ、ふるさと納税?と言われてもね。自分の暮らしている地域に還元しないで謝礼品目当てに他の地域にという気には、私はなれません。高額所得者であればあるほど自分に対するリターンも大きいあのシステムやっぱりおかしいと思う。じゃあ、災害のためにふるさと納税するというのならば、それはありだと思いますが、普通に義援金でもいいんじゃないのと私は思います。
それから義援金に対するお礼状や控除のための用紙を郵送なんてしなくていいですよ。それが必要ならば必要な人がホームページからダウンロードできるようなシステムにすればいいわけで(普通に郵送していくよりも人件費や経費がかかるのかはわからないけど)、非常時にそんな手間暇かけることない。お気持ちだけいただきます。寄付でもそうですけど。

それなのに東京は保育園が足りないとか、小学校や学童保育(または放課後クラブ)の予算が足りないとか怒っているんだもの。私の暮らす地域は企業も多く、高額所得者が多く住む地域でありますが、2年ほど前でしたか、図書館の張り紙を見て呆然としました。
「予算不足のために、芸術関係の資料(CDとかDVDのことでしょうね。書籍も圧倒的に減りましたが)は入れませんのでご承知おきください」といった内容だったと思います。なんか割り切れなかった。恥だと思った。私は本を買ってもらいたい立場の人間ですけど、買う余裕のない人、買いたくない人にまで買えとは本気ではいえない。そして、そういう人たちが文化にアクセスできないのはそれこそ「先進国」として間違っていると思います。もう読み終わった本は地元の図書館にあるかどうか確かめてから寄贈するようにしています。『革命』も遅かれ早かれそうなるかな。

昨日のオウム事件死刑確定者の処刑のニュースだってひどい。いつもなら、死刑が執行された場合ってすべて終わってから発表があるもんじゃないんですか?それなのに、まず、「松本被告の死刑を執行しました。今回他にも数名予定しています」なんてリーク、わざと政府がやっているわけですよね。それをマスコミは次は誰か誰かと待ち構えては実況放送している。死刑制度の是非についてだって色々ありますけど、これって是非以前のそれこそ倫理観の問題じゃないかと。

私は自分の息子と本当に話がかみ合わなくて、そのかみ合わなさにいたっては、もう絶望的なのですが、この件について初めて意見が一致しましたね。息子曰く

「それなら日本マジクソ終わってるじゃん」

私も息子も日本のすべてがマジクソ終わってるなんて思っていません。私は日本の将来に対しては悲観的ですが、息子は日本のみならず何に対しても誰に対しても楽観的な子供です。唯一の長所かもしれない。
よく、私に向かって「なんでそんなふうに何でもかんでも悪く言うんだ?」って言うのはいつも息子のほうです。ただ、私はこう言いました。

「この先、生きていく上で『なんでこんなことになっちゃうの?』って思うことにはたくさん遭遇するだろうから、覚悟した方がいい」と。

別に息子はもう、日本に縛られて生きていくこともない。もちろん、日本で暮らしたいのならばそれも彼の選択として認めるつもりですが。

そして私は「マジクソ終わってる」という表現をメモし、今後の業務に生かしたいと思ったわけです。


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