2018-07-14

W杯とForbes Japanによるマクロン『革命』について

あまりブログは更新しているほうではなく申し訳ないのですが、またしばらく更新できないと思います。

私はまだ子育てというものをしていなかったころ、かなりサッカーを見ていたのです。こう言っちゃなんですけど、見る目もないわけじゃないと自負しています。で、ですね、やはり四年に一度となると、思い出したようについ見入ってしまうんですね。やっぱり世界のトップクラスの代表チーム同士が戦うわけですから。

そりゃね、通のひとに言わせれば、クラブチームのトップを争うほうがきっと面白いんでしょうけど、あれは所詮、「サッカーめちゃくちゃ上手い人たちの最上位クラスを集めた集団」の争いじゃないですか?

でも、代表同士の戦いですと、ええ、もちろん、ヨーロッパや南米からの代表だったらそれだってかなりレベル高いんですけど、国籍だけでつながっている集団なわけです。つまり
かならずしも、上手い人たちだけの集団じゃない
ところが面白いんですよね。だからクリロナやメッシがバロンドール何回も取っていても、W杯のタイトルはとれないわけです。そして、クリロナがバロンドールを何回もとっているようなえらい人でも、もうそこまでの選手になっちゃうと、そしてそこそこ年をとってしまえば、もうとりあえず喜んでチームプレーに徹しちゃったりする人格者になってしまうわけです。メッシはよくわかりませんが、ある意味、国の戦術がメッシになっちゃってるそうなので、その責任を1人背負っているわけです。周りの人たちがバルセロナ的なお膳立てが出来る人たちばかりでなかったとしても(というか自分以外にもディフェンスを引きつけてくれる選手がいなかったとしても)、自分が戦術になってしまっているというね。そんなのチャンピオンズリーグにでるようなクラブチームじゃありえんでしょ?だから面白いなーと。

というわけで、私は国としての団結!という以前に、どうやってその国の代表チームがある意味「妥協」しつつも(戦術だって自分の所属しているクラブチームとは違うかもしれない)、母国の人たちの期待を背負って勝ち進んでいくかというところにW杯の面白さがあると思います。

フランスだってベルギーに対して、1点リードしたら後半20分から全員、いいですか、あのエンバペでさえ自陣エリアにこもって攻撃に行かなかったんですよ。だっさい試合といっても過言ではないけど、あのフランス人たちが「意思統一」をして守り切っちゃったわけです。それすごいですよ。

日本がポーランドと戦ったとき、裏カードでのスコアが一切動かないことを祈りながら、そして相手のポーランドがこれ以上攻撃してこないということを祈りながら、自陣にこもって決勝トーナメントに行きましたね。あれを勇気あるリスクだとして評価されてるみたいですけど、いわゆるサッカーでリスクを負えっていうのは「運命を天任せにする」ということじゃないと私は思います。ましてや自力で進出可能な立場だったのに。「リスクを負う勇気」というのは、こっちが攻撃に出るにあたって、カウンター喰らうかもしれないけど勇気を出してリスクを負うってい意味だとこれまで信じてたので、あんなのが「リスクを負う」という定義になっているのにはカルチャーショックだったな。

だったら、なんで決勝トーナメントに行ってベルギーと戦って、ましてや2点リードしていたのに、なんで自陣にこもってボールキープしなかったのかなあって。それは、ポーランドと違ってベルギーにそれをやるのは「怖かった」からでしょうね。だもの、私やっぱり、あのポーランドとの戦いは「リスクを負う勇気」じゃなかったと思うんです。
だってベルギーに対しては怖くて、自陣にこもることもできなかった。もしその前の試合が本物の勇気だったら、ベルギーに対してだってどでかい人たちが投入されようと、延長になろうと恐れることなく、最後まで死力を尽くす判断ができたんじゃないかなと思ったわけです。
ましてやPKになったら勝率はどんな相手でもそれこそイーブン、コイントスで後攻をとる運がよければ勝率上がりますからね。
そういった微妙な局面での決断をする力、経験、そしてその場での選手への説得力は日本の代表監督にはなかったのでしょう。だから結局選手任せになった。むしろ監督よりも酸いも甘いも経験が豊富な選手が、その決断の責任を負った。あのCK間違っていたと思うけど、仕方ないと思います。間違っていたにしても、その選手にこれまでW杯、予選も含めて何度も日本代表は助けられてきたし、W杯3回、いい思い出も苦い思い出も観客として味わうことができて面白かったです。

本田△お疲れ様でした。「あなたの言うことは正論かもしれないが俺の選択は違う」的な生き方を、その結果の責任も自覚しながらできるということは、掛け値なしに素晴らしいです。

そういったことも含めて、W杯は面白いです。

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で、そんな風にW杯にうつつを抜かしていましたら、フォーブスジャパンさんのサイトで、マクロンの革命についてご紹介いただいていたわけです。先日気がついてTwitterには書いたのですが、そして、もうそれをそのまま貼り付けるというずさんな内容になって恐縮ですが、コラムで取り上げてくださいました、小林りん様、首藤淳哉様、どうもありがとうございました。マクロン大統領なんて一般的にはやれ「ロチルド投資銀行出身」とか、やれ「金持ち優遇大統領」という先入観で語られる人物であるのにもかかわらず、それでも関心をもって本書を読んでくださったんだなと伝わってくる内容で、本当にありがたく存じます。ちなみに、先日の施政方針演説では大統領本人は、自分は(不労所得で裕福な)金持ちを優遇していない、雇用をつくる企業を優遇してるんだ、と言ってましたが……。





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