2013-05-09

発達障害を早期に発見できるかどうか。

最近この2冊の本を読みました。


子どもを0歳児保育から保育園に預けていた私が感じたのは、保育園生活が長い場合、こういう発達障害に保護者は気づきにくいのではないかという点です。(なお、ここで私は保育園に子どもを預けることの善し悪しを説くつもりはまったくありません。)

日々の仕事に追われていて、子どもに接する時間もやはり少なめになると、子どもがどこか風変わりであっても、気のせいだろうとか、考えすぎだろうとか、個性の問題だと思いがちになるのではないでしょうか。それに、24時間我が子に接しているお母さんたちに比べて、育児に手を抜き気味だという自覚があると、単に自分の普段からのしつけや教育が足りないせいだと思うかもしれません。接する時間が少ないだけに、親の側の追い詰められ感が少なめになってしまうということもあるでしょう。また、子育てに関わっている人が母親だけでなく、父親、双方の両親(子どもにとっての祖父母)、そして保育園の先生方など多岐にわたるのは、就労する母親にとっては恵まれている反面、子どもに対する見方が一致しませんし、責任が分散されているがために早急に対策を打つべきだという結論に行き着きにくいように思えます。

『見えなかった発達障害』の著者は、シングルマザーとして独りでお子さんを育てている方です。そのご苦労は並大抵のものではないと思います。本の中で、遠方の実家の支援はほとんど期待できなかった…とふれられていましたが、逆に考えれば、何かおかしいと感じたときに自分で決断しやすい、動きやすいという利点もあったように思います。一方、『子育て実践対策集』では、発達障害に関する説明とその対策について、非常に簡潔かつ、わかりやすくまとめられています。ですが、その前提にあるのは、母親が中心となって育児を行っており、父親や祖父母は母親の脇役の立場であるという考え方です。

子どもの障害の有無は、全く母親には責任がありません。ですが、それを早期に見つけ出せるか、対応できるかどうかという点においては、やはり母親の責任は大きいものなのでしょうか…。私自身のこれまでの生活に照らし合わせてみると、こうした発達障害の発見の難しさを強く感じた次第です。


 

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